Dear My Friend

ブランド: light
小麦エンドと司エンドでコンプ。小麦シナリオはそれとなくヘヴィなネタと痛いところをつっつく言動で攻めてきたのでどう纏めるかと思ったら案外普通に収められてしまいました。別に今更、奇抜とかもう一捻りとか欲しかったわけじゃありませんけど何かこう、物足りなさがあるような無いような。
司エンドは 2/14 までに一定以上フラグ立てられなかったときの汎用バッドエンド扱いですね。実に残念。
見返してみると実に教科書通りでオーソドックスなイベント積み上げ型の王道学園ものです。タイトルや男女の友情どうこうとかは関係有るような無いような、有るとするなら都香シナリオが一番それっぽいかなという程度のものです。
お話はそれぞれ一本道で選択肢は有っても分岐は基本的にありません。このあまりに素直な作りも良く言えば地味で堅実、悪く言えば遊びの無い平々凡々。そんな取り立てて大きな特徴があるわけでもない王道学園恋愛ものを途中で寝落ちすることなくコンプできたのは基本に立ち返ったお話を丁寧に、そしてキャラクタの魅力で引っ張っていったからでしょうか。
一歩間違えれば途端にウザくなる犬キャラ、それも自称ドジでノロマなカメ系をきちんと立たせられたのは最大の功績です。この際どいバランスを抑えた犬キャラは割と貴重ですので。
ただ、クラスメートの 3 人だけがレギュラーで残り 2 人は共通ルートでの出番ほぼ無しという偏った構成だけは惜しいとしか言いようがありません。パケや販促物のイラストで描かれている麻衣、都香、小麦の三人が揃ったシーンなんて小麦シナリオ中ぐらいしか無いんでは。
シナリオライターは二人、構成とかキャラの描き方でみると NYAON 氏がメイン 3 人、残りが正田氏なんでしょう。小麦との掛け合いや冴香シナリオ後半戦の展開なんかはいかにも氏が好みそうな感じで、私も好きだったりしますが NYAON 氏担当のシナリオとのイメージの違いはやはり気になってしまいます。特に麻衣とか。
CG はくすくす氏の絵に合った淡い塗りで綺麗なものかと。たまに頭部と身体のバランスに難が見受けられたりもするものの、総じて高水準なものだと思います。それだけに枚数の少なさが残念。プレー中に特に不足感を感じたわけではないものの、昨今のえろげの 1 キャラ平均枚数を考えるともう少し多いほうが嬉しいです。
ちなみに主人公は CG によっては目有りです。えろげ原画家にありがちな男性キャラの不自然感も無いので、別に全部目有りでも良いのに。
音楽は目立ち過ぎず、抑えすぎずな BGM の基本に忠実なものです。樋口秀樹作曲、White Lips ボーカルな歌も素晴らしいの一言。他メディア展開に弱い light だけあって、初回特典のサントラにはきちんと全曲、ショートとフルコーラスを含めて収録されてます。

よかったところ
突飛さの無い、良くも悪くもありがちな典型的王道学園ものをきちんと描いてくれました。
わるかったところ
キャラクタイメージの不統一感、キャラがメインと外野に分離されてしまった点は如何なもんかと。確かに、共通ルートをメインに据えて詰め込んで個別ルートが薄く短くなってしまった「Quartett!」の例もあるので難しいところではあるのですがメイン 3 人のシナリオで残り 2 人が殆ど「いない人」になってしまうのは流石にちと。

たまにやや重いネタを持って来られたりもするものの、ベースは多くの先人たちによって作られ固められた安定地盤です。しかし、学園恋愛ものとしてお決まりのイベントを日常としてこなして最後にちょっと一波乱あってハッピーエンドという様式美すら感じる展開でも、キャラクタとその動かし方一つでその輝きは多様に変化させられるのです。そんな当たり前のことなのに当たり前でないという偏見を心のどこかで持ってしまっていた私にはそこがかえって新鮮に映りました。なので思わず、良いものはいつの時代も良いなんて言ってみたりなんかもします。

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