処女はお姉さまに恋してる

ブランド: キャラメル BOX
簡単に総評。端的に言えば、品行方正・容姿端麗・眉目秀麗・文武両道とかの四字熟語が並ぶ女装主人公がえろげナイズされたマリみて風女子校生活を通じて人間的に成長するというお話しですかね。単に女子校が舞台だからではなく、女子校生活を通じてというのが面白いのだと思います。これを学園ものと呼ぶのなら、現在スタンダードな学園ものは実は「学生もの」なんじゃないかとふと思っちゃいました。
百合とか女子校とかみるとまたマリみてネタかっ、て思っちゃいますけどそれら多くの亜流作品とはちょい異なり、タイトル通りに主人公自身が憧憬の対象である「お姉さま」です。こんな些細な一捻りだけでも、シナリオに花を添えキャラに彩りを与えてくれます。それに「無気力・無個性・目立たないけど何故かモテる男主人公」よりも、「女子校生活に戸惑う女装主人公」の方が萌えるのですから。
お話しは女装ネタ定番のものを入れたり女子校ネタに走ったりといった共通ルートが約 8 割、残りが各キャラシナリオな構成です。大半を占める共通ルートが女子校生活を基調としているせいか、意外なほど不足感は感じませんでした。共通ルートの延長で各キャラシナリオ分岐って感じだからでしょうか。
キャラは基本重視を一通り。一番目立つというか、キャラが立っていたのがツンデレ貴子さんなので他がやや霞み気味に感じられたかもしれません。
CG は及第点。難を挙げるなら、原画が嘗てのあきら女史のように身体のバランス駄目駄目状態であることです。なので構図によっては微妙さがかなり目立っています。
パケ裏によれば、演出効果にも力を入れていると書かれていますが「はるのあしおと」の直後だと「よくある ADV の演出」と大差を感じません。何が悪いとかな問題じゃなく、良くも悪くも普通な演出だよねと。
特に気になった点は使い回しの多さです。名無しキャラ、一回限りの名前有りキャラに対する立ち絵の使い回しが非常に目立ちました。名前有り・無し関わらずに立ち絵を使い回すのは流石にどうかと思います。さらに音声はメインキャラ担当声優さんの二役・三役だったりするので特徴的な声だとどうしても印象が……。
声と言えば、肝心の主人公だけはパートボイスです。男性が思い浮かべる女性風の言い回しなど、テキストだけだと伝わりにくい雰囲気の伝達手段として使って欲しかったのですが。
おとボク狂想曲 (カプリッチオ) の元となった、初回版の初回特典ですが、これは文字通りの絵本です。書店の軒先に置いている小さな装丁のアレ。ファンアイテム的には面白い内容ですけど、このためだけに 10 k 以上も出すかと言われれば信仰心次第でしょう。
むしろ、おまけシナリオが収録されたショップ特典の方が内容的には良さげかと。あれが本編未収録なのは実に勿体ないです。

よかったところ
女装主人公による女子校生活ものという視点
わるかったところ
主人公がパートボイス、名無しキャラに対する立ち絵の使い回し

今年最初に話題をかっさらった作品というだけでなく、密かに流行りつつある女装ネタの当たり作品としてやっておいて多分損はないと思います。

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