もしも明日が晴れならば

ブランド: ぱれっと

「…つばさは、ウチのこと嫌い?」
「えへへ…、嫌いに決まってるよ。だって、泥棒猫だもん」

珠美エンドと委員長でコンプ。
明穂かつばさのどちらかとは必ず絡むと予想してましたが、まさか両方で来るとは贅沢な。千早シナリオでは何故か絡まなかったつばさ参戦で予想外に萌えました。委員長はやはりオマケ扱いです。
総じて見れば、何と言いますか。羊の皮を被った羊……ただし蜷局蒔いた蛇付き。ぬきまちゲーのように血飛沫と刃物が飛び交う、ある意味ギャグに見えてくるものとは違って、表面上は穏やかに見えるからこそその内に込められた荒波を感じるとでも言いますか。ちょっと修羅場ったり腹黒かったりコンプレックスの塊だったりとステキなシーンが目白押しで楽しめました。世間一般の表現では、こういうのをドロドロの愛憎劇とか言うらしいですが。
構成はやや長めの共通パート 7 割とそれに負けない濃さの個別シナリオ 3 割といったとこでしょうか。共通パートといっても各章で 1 キャラをメインに割り振って、使い古されたネタの殆どを使い尽くしてしまいます。個別シナリオで使われてもおかしくない話を先に使ってしまって本当の個別シナリオはどうするんだといえば、明穂の処遇を軸としたやや重い部分をメインとして展開していきます。個別シナリオに入った途端、スルーされたりいつの間にか身を引かれたりするご都合展開を選ばなかったのは素直に称えて良いと思います。――でなきゃ腹黒い一面なんて見られませんから。
とはいえ明穂の言動には多少無理があるというかもう少し描写が必要かなと思うシーンもしばしば。
キャラクタは、やはり劣等感と嫉妬と不遇の塊としてその存在感を遺憾なく発揮したつばさ一押し。相も変わらず犬キャラに弱いって言うのに、劣等感に苛まれる清純派腹黒妹って記号的に萌えすぎだろうと思います。いや、記号論だけじゃなく、お話しとしても上手くつばさの苦悩と最後の救いを描いていて気に入ってます。とか書くと非常にお座なりっぽいですが、明穂以外で考えるなら一番相応しい存在であるのは確かだと思うので。
千早は正直勿体ないなと。そもそも明穂が千早とくっつけようとする時点からして違和感が漂います。共通パートであのネタを使ってしまったからとはいえ、もう少し何かアイディアがなかったものかと。
珠美は冒頭の通り。明穂とつばさ以外、となると当然こう来るよねということで。最早テンプレ化した感すら漂う、見飽きたツンデレ娘ではないのも好印象です。
文字通りのメインヒロイン、ある意味反則的位置に立つ明穂シナリオはとりあえず文句なし。特に突飛な展開も腹黒い思惑が交錯する修羅場もない、ただ切ないだけのお話しなのに構成で上手く、そして長く繋いでいったと思います。べ、別に泣いてなんてないんだから! 心の汗がしみ出しただけなんだからねっ! って感じで。
BGM 、ボーカル曲はともに文句なし。WHITE-LIPS の曲が 5 曲も聴ける時点で満足してるというのに、お話しでまで楽しめたってのは思わぬ収穫でした。

よかったところ
基本を押さえつつも腹黒から良いお話しまで上手くできていたかと思います
わるかったところ
多少のご都合とかには目を瞑りましょう

やや重い展開があったりしても、基本はハッピーエンドな良いお話しです。姉妹の確執とか嫉妬とかはありますが、別に血飛沫は飛びません。怖くない怖くない。

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