この青空に約束を―

ブランド: 戯画
茜エンドでコンプ。
ショコラでいえば香奈子さん、パルフェでいえば里伽子にあたるような突出キャラを作らず、全員平均点レベルを目指すと全体もやはり平均点レベルになりますね。今回は静シナリオがやっつけに見えるものの、よく見通せば実は大同小異だったりするのでそれほど落差は感じません。
プロローグ的な第一部、シナリオ分岐の第二部、個別シナリオの第三部という三部構成。パルフェ同様、第一部と第二部ではキャラ選択によるショートイベント積み重ねで、イベント中の行動選択肢は皆無です。さらに出現条件まで網羅したイベントシート付き。ここまでくると ADV におけるゲーム性というものを改めて考えさせられますが、ADV が電脳紙芝居の言い換え語だという現実は昨日今日始まった話でもないので考えるだけ無駄なのでしょう。
取り壊しの決定した寮を舞台に、最後の時間を仲間とともに過ごす青春ものっていうよりかは片田舎で繰り広げられる男女七人夏物語 (ただし男は主人公一人) でしょうか。廃寮と別れという、全体に共通する命題を掲げたのが良くも悪くもシナリオに縛りをくわえてるように感じました。
各キャラのシナリオで問題とされるのは本当に些細なことだったりどうでも良かったりします。それをいくら先のお題目で粉飾決算しても財務諸表を良く読めばやっぱり怪しさ、もとい中身の薄さが透けて見えてしまうのです。意図的な省略も相まってもう何処に主題を置きたいのやら。いっそ茜シナリオだけでいいよって気にさえなります。
キャラの横の繋がりの薄さは相変わらず。特に海己とかもっと絡むべきなのに誤魔化されたような。
何処にも悪役の居ない、ぬるま湯と評される雰囲気だけは良かったです。それこそいつまでも浸かっていたいと思わせるぐらいに。
最近の萌えゲスタンダード準拠てことで H シーンは基本的に複数回です。でも 2 回目以降は時間の無駄としか。構成が特殊な奈緒子と無駄に台詞の多い海己はともかく、今更ただの性行為だけやられても面白くも何ともないわけです。パルフェみたいに制服変更や、シナリオ上の必然なわけでも無し。

よかったところ
雰囲気は確かに良く、小ネタの配されたオタ向け日常会話も面白い
わるかったところ
メインテーマを重視しすぎたのか、個別シナリオの描写不足と内容不足が足を引っ張りすぎです

無難にそつなくこなす……には少々及ばないので万人向けする優等生とは言えません。田舎舞台の雰囲気ゲー好きなら何とか許容範囲内。

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